旋盤加工技術を身に付けててよかった!と感じた瞬間

旋盤加工って、地味ですよね!NC旋盤だと、どんどん材料が減ってきて、重い材料を載せなければならない。体力勝負ってところもあります。

真鍮のネジ

私は、元NC旋盤加工をやっていました。現在は旋盤業ではありません。そんな私ですが、『旋盤技術を身に付けてて良かった!』と感じることが今日もありましたので、記事にします。

 

もし、旋盤加工屋から別の会社へ転職を考えているのでしたら、これから先の内容、すぐにではないけれど、きっと役に立つと思います。

 

それでは、旋盤加工技術を身に付けて良かったと感じたお話しにお付き合いください。

 

旋盤加工で身に付けた技術

旋盤加工前の材料

単なる金属の棒から、バイトという刃物で削っていくと一つの製品になります。旋盤のことをちょっとでも知っている人だったら、

 

『そんなのあたりまえだよ!』

というような声が聞こえてきそうです。

 

でも、ふしぎですよね。

まだ何も手を付けていない状態は、単なる金属の棒です。

単なる金属の棒

上の写真は材料を短くカットだけしたものですが、この材料でだいたい30円くらいの価値しかありません。

 

ところが、ちょっと手を加えてあげると、世界で1つだけの部品に変化します。価格は需要と供給次第ではありますが、こらから紹介する『真鍮ネジ』の販売価格は、1つおよそ5,000円です。

 

3種類あり、それぞれ形状が違うので価格は4,500円~5,500円です。

3種類のネジを各5個なので、合計15個です。

 

仕事として平均5,000円で取引された商品です。

 

5,000円×15個なので、

75,000円分の製品です。

 

この特殊なネジを私が作れるのは、まぎれもなく旋盤加工の技術を身に付けていたからです。

 

旋盤の技術を身に付けていると重宝されます

旋盤機

主に金属加工を伴う製造業でも、旋盤加工が出来る人材は少ないです。中小企業の場合、旋盤技術を持っている人がいたとしても、年配でどちらかと言うと職人肌のひとが多いです。

 

私の勤める会社もそうです。

ところが、旋盤業から転職してきた身なので、ちょっとくらいの加工だったら任せてください!です。

 

ただ、旋盤機やペンチレスといった機械が無ければ、仕事は出来ませんが、30年落ちくらいの中古品だったら、数万円で取引されています。

 

たとえ古い機械であっても、少しメンテナンスをしてあげると、意外ときちんと動くものですよ。

 

もし、社内に古くてもう誰も使わない旋盤機が置いてあったら直してまた、息を吹き返してあげて下さい。

きっと、機械も喜んでくれることでしょう。

 

次は、少しだけ真鍮のネジを作っていく様子を紹介します。

 

オーダーメイドの真鍮ネジをつくる

オーダーメイドのネジ

さて、これらの商品はどのようにして作ったのでしょう。

 

まず初めに、ネジの滑り止め部分のギザギザを作ります。

滑り止めローレットをつくる

このギザギザ、ローレットと言います。

 

ローレット加工する前には、左の様に元となる形状に削ります。

削る時は、バイトという刃物を使います。

 

旋盤刃物バイト

これがバイトという刃物です。

 

先端は鋭くなっているものや丸みを帯びたものなど、形状は様々です。

バイトの先端

今回は、このとがったものを使いました。

 

ローレットを切る

旋盤ローレットを切る

先ほどのギザギザは、この様なものを強く押し当ててギザギザ模様を作り出します。ギザギザを作る方法としては、削る方法と、転造といって押し当てて盛り上げる方法があります。

 

今回は、転造という、盛り上げる方法を使いました。

このようにして、強くギザギザを押し当てます。

ローレット切り

 

するとどうでしょう?

ローレット切り成功

ネジの滑り止め部分のギザギザの完成です。

 

ローレットの完成

ほらね!しっかりときれいに滑り止めがついているでしょ!

 

旋盤加工で一気に完成!

あとは先ほどのバイトという刃物で削って、ネジを切ったら完成です。

オーダーメイドの部品

斜めのところは?

ネジはどうしたの??

 

こちらの加工風景は撮影してません。

手が油まみれになり、カメラを手にすることができませんでした。

(それと、一応、会社の仕事だったので…)

 

六角ボルト用の穴も付けました

真鍮のネジ

 

今回の注文では、

指でネジを締めたあと六角レンチで増し締め出来るようにしてくだい。

というオーダーがありましたので、きちんと六角の穴もつけました。

 

六角レンチ用の穴

よし!
これで完成です。

 

ちゃんと、六角レンチを使って確認します。
六角レンチもOK!

緩すぎず、きつすぎない微妙な感じにできたので、OKです。

 

まとめ

今回は、旋盤加工で身に付けた技術で作った製品の紹介でした。

正直なところ、作ってて楽しかったです。
楽しいと感じた理由は、

 

  • 社内では自分の技術を頼りにしてくれてる
  • 久しぶりの旋盤加工が楽しかった
  • 単なる棒からだんだん形になっていく過程が好き
  • 寸法通りの形に出来た時の達成感
  • 1日かからずに作って納品できたので、お客様が喜んでくれた

といったところでしょう。

 

旋盤加工って、すごく地味な仕事です。

でも、一度身に付けてしまうと、その技術は時として必要とされます。

 

自分の技術が必要とされて、それにこたえることが出来た時は、もの作りをしててなによりも嬉しくなれた瞬間です。

まさに、

 

旋盤加工技術を身に付けてて良かった!

と感じた瞬間です。

 

もし、旋盤職についてて、将来の不安や心配な気持ちになった時は、多少なりとも旋盤技術を身に付けてから、次の行動へ移ってみませんか?

 

たとえ小さなことでも、必要とされる時はやってくると私は感じています。

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