NC旋盤へ転職の不安?!元旋盤工の気持ちを全て話します!

NC旋盤加工へ転職を考えている人へ向けた内容です。

NC旋盤が向いているか、向いてないか元旋盤工だった私の体験談を読んでもらうと、不安は少し取り除かれると思います。

転職活動の参考にしてもらえたらと思い、記事にしました。

元NC旋盤の会社で、実務兼指導係をしてた私の経験から、独自の基準で採用したくなる人とそうではない人を紹介していきます。

 

ちなみに上の写真は、ゴルフのドライバーに付ける重りですが、新人教育を兼ねて、技術向上と遊び心を仕事へ取り入れて、仕事の合間に作った製品です。

 

では、いきます!

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NC旋盤の会社へむいている人

↑NC旋盤の会社へ入社後、私が始めて作った製品です。入社して1ヶ月目の頃です。

 

NC旋盤をこれから目指す人材として、あなたはこの製品を見てどう思いましたか?

 

何らかの疑問を持った人は、きっとNC旋盤業で働くことに向いています。

 

これは六角形のアルミの材料に、凹みを付けたものです。

 

この製品、周りの六角形のところは、なんか汚いな。

とか、

  • どうやって削ったのかな?

とか、

  • 大きさはどれくらいなのかな?

 

など、何らかの疑問を持ってくれたのでしたら、きっと旋盤業には向いています。

 

旋盤業に限らず、ものづくりに向いている。

といった方が正しい表現方法ですね。

 

もっと専門的な疑問、例えば

  • 価格はどれくらいなんだ?
  • 1つ作るサイクルタイムは?
  • 重さは??

 

NC旋盤業界に興味があって、このような工業的な視線で見れるのでしたら、一度その業界の門をたたいてみる『NC旋盤への転職』もアリでしょう。

 

また、上記3つの疑問

「単価・加工サイクル・重さ」に興味を持った方は、技術営業者に向いています。

 

それとは別で、

  • どのような刃物で削ったのかな?
  • 六角形の角がつぶれて無いぞ?
  • 削ったとこはピカピカしている。

そのように思ったのでしたら、加工現場や技術職に向いています。

 

NC旋盤へ向いてない人

つづいては、NC旋盤業にむいていない人の一例です。

上の写真をみて、

  • なんだこれ?たんなるネジか。
  • ふぅ~ん
  • 給料はどうなんだ?

と言ったようなことが真っ先に思い浮かぶようでしたら、申し訳ありません。

NC旋盤業界には向いていません

 

  • NC旋盤業界は、薄利多売の業界です。
  • 同じような製品をひたすら作り続けます。
  • 正直なところ、飽きます。

 

非常に、地味です!

 

しかし、小さくて簡単な製品でも、なんらかの興味を持ってくれるのでしたら、NC旋盤業に向いています。

 

上記の二つ、

  • NC旋盤へ向いてる人
  • NC旋盤へ向いてない人

は、私がその業界で働いてて感じた、入社してもすぐに辞めてしまう人と続けてた人の違いです。

 

誰だって、職業で向いてる・向いてないはあります。

せっかくだったら、自分の性格に少しでも合った職業へ転職して行った方が、仕事も苦になりませんからね。

 

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実際には、私も4年で辞めてしまったのですが、その時に身に付けた技術は今の職場でも大いに活躍しています。

 

偉そうなことを言いつつも、私は旋盤業界を辞めてしまった1人です。

しかし、旋盤業を辞めた理由は、自動車業界へ戻りたかったからです!決して、NC旋盤が嫌になったわけではありません!

 

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NC旋盤会社で採用したくなる人

続いては、NC旋盤会社で採用したくなる人についてです。

 

かつて勤めていた会社では、採用担当も少しやっていました。

 

採用担当の内容というと、現場の仕事内容を説明したり、作業を見てもらいながらお話しをしたりしてました。

 

採用したくなる人は

何でも興味を持ってくれる人

です。

 

私が仕事の説明をしていた時は、私は作業着姿で、油にまみれながら実際の作業を見てもらいます。

 

何一つ隠すことなく、間違った作業をすると危険という現状、非常に力が必要なこと、繊細な感覚が求められるところ、などを一通り見てもらいます。

 

そして、NC旋盤なので加工の為のプログラムも必要になります。その為、採用試験を兼ねて、目の前で加工プログラムを手打ちで打ち込みます。

 

その時に、ここを変えるとこうなるよ。

 

G00 と G01 を間違えただけで動くスピードはこれほど違うよ。

 

だから、プログラムを打つ時は慎重に打って、良く確認をしないと、機械を壊したり、最悪の場合怪我にも繋がってしまいますよ!

 

そのような事も説明します。

 

NC旋盤初心者の方へ向けた5つの疑問については、別記事にしてますので合わせてご覧ください。

 

NC旋盤業で使う検査器具の説明

一生懸命して作った製品でも、きちんと図面寸法通りでなければ、単なる鉄クズです。

 

その為、検査方法や測定器具について説明をします。

 

マイクロメーターやノギス、ピンゲージやネジゲージなども、全く知らない状態でも軽く説明をします。

 

一通り説明をしていく中で、興味を持った視線をしてくれる人、説明途中や説明の後に質問をしてくれる人

 

このようなタイプの人は、是非採用をしたくなってしまう人です。NC旋盤で働いていくなかで、将来性を期待してしまいます。

 

過去に旋盤や工業職に経験が有ろうが、無かろうが関係ありません。

理系・文系も関係ありません。

 

入社してから覚えてもらえば良いだけの事ですからね。

 

NC旋盤会社へ採用したくない人

次に、NC旋盤会社で採用したくない人の紹介です。

 

繊細な感覚とは縁のない人や、もっと大きなビジョンを持っている人、小さな変化より、大きな事を重要視する人。

 

このようなタイプの方は、申し訳ありませんがNC旋盤の業界ではあまり向いていません。

 

だって、NC旋盤の世界は小さなものを扱うのがほとんどですから!!

 

しかし、経営者候補だったら、話しは別です。

NC旋盤の会社を運営していく為には、やはり製作工程を知っていなければ、太刀打ち出来ません。

 

NC旋盤加工に興味があり、工業系の職業から転職希望で訪れた人の中で、結構知ったかぶり?をする人も居ます。

 

初心者ということを前提に詳細まで説明をしてたのですが、話しの途中で、「コレ、知ってる。もっとこうした方が早く削れるよ」と言った感じで、説明を受けているはずの人が、説明者に逆に説明をしてくる人。

 

このような人は採用したくありません。

理由は、

人の話を聞いてくれなそうだからです。

 

まだお互いが良く知らない状態で、人の話を聞かない人はお客様へたいしても、自分の意見をぶつけて、要望を聞こうとしない傾向があるからです。

 

製造業で働くのでしたら、松下幸之助さんは知らない人はいないでしょう。

松下幸之助さんは、パナソニックの生みの親ですね。

 

幸之助さんの本を1冊でも読んだことのある人だったら、立場や経験はどうであれ、人の話を聞く事の重要性は理解していると思います。

 

 

NC旋盤業は、とにかく薄利多売です。

 

その為にはより小さな情報も聞き入れて、生産性や利益を積み重ねていくことが定説です。

 

もっと、斬新な発想をもっているのでしたら、NC旋盤よりも、もっと違った業界の方が将来性を感じたり、実力を発揮できるのでは?と私は思います。

 

例えば、貿易関係や不動産などね。

 

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NC旋盤で働く人で転職者は多いの?

今回は主に旋盤業界を目指している方へ向けた内容でしたが、NC旋盤の門をくぐって来る人って、新卒者と転職者、どっちが多いと思いますか?

 

私が勤めていた東京にあるNC旋盤加工会社と、その協力メーカー(ライバルも含め)約20社では、圧倒的に転職者の割合が多かったです。

 

割合で言うと、

新卒者:転職者=3:7

くらいの割合だったと記憶しています。

 

なぜ?転職者が多いのかと疑問に思い、数少ない新卒者へ聞いたことがあるのですが、その答えで多かったのは

 

  • 『地味だから』
  • 『学生には知名度が低い』
  • 『下請っぽいから』

 

この3つが挙げられました。

 

しかし、元旋盤工として言わせてもらうと、全くの初心者の方でも、何にも問題ありません。

 

もの作りがしたい。

そういう気持ちがあれば、すぐに技術は習得できます。

 

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NC旋盤で働くまとめ

NC旋盤って、私は学生の時は知りませんでした。大学の機械工学で、旋盤とは?みたいな講義を受けたことは有ったかもしれませんが、その程度です。

 

それほど、知名度は高くありません。

 

しかし製造業からNC旋盤業へ転職してくる人も多く、私もその一人でした。もの作りが好きな人だったら、スキルの一つとして技術を身に着けるくらいの感覚でも、全然有りだと思います。

 

金型や大手プラントなどでも、旋盤部品は必ず使われています。また、全然違う食品サービス業でも、生産性と薄利多売を身に付ける上では、NC旋盤の経験は生きてくるでしょう。

 

余談ですが、『食品製造ラインの工場』は、NC旋盤で作られた部品の宝庫です。

NC旋盤のノウハウを知っていると、食品製造ラインの立上げというプロジェクトで、上司も唸るコスト低減案を出せるでしょう。

 

なぜなら、ローラーやギア、ロボットで使われている部品の製造方法と単価を身に付けているからです。

例えば部品1つの単価を1円下げられると、新規食品製造ラインでは、数百万円以上のコスト低減が十分可能です。

 

もし今回の記事の内容で、あなたが少しでも、NC旋盤加工へ興味を持ったり、将来的なビジョンとして気にとめてもらえたら、元旋盤加工会社の一員として嬉しく思います。

 

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