中小企業で新規取引先に好感のもてる営業テクニック『実態談』

中小企業で働く営業テクニックの内容です。

 

企業間マッチング会や中小企業商談会の時に、普段は敷居が高くて近づきにくい大手企業と交渉が出来た時の出来事です。

 

新しい取引先を見つけて、一度会社の様子を見てみたい。

お客様より

「今度、一度会社訪問させて頂けませんか?」

 

ここまで話しが進んだら、あと一押しで新規取引先を獲得出来るチャンスです!

相手は、自分の働く会社よりも数倍大きな上場企業です。

 

さて、あなただったら、会社案内の作戦をどのように立てますか?

 

これは先日、私の勤め先で実際にあった出来事です。

 

この先は、少々上から目線な内容もありますが、興味のある営業の方、社内の営業ライバルより一歩大きく売上を伸ばしたい方は、一度読んでみませんか?

 

少しは営業のテクニックとして、役に立つと思いますよ。

 

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最終決定は社内の雰囲気だった

まず、結果を先に申し上げますと、

新規の大手企業と取引を開始することが、無事決定しました。

 

最終判断の決め手は

  • 多能工な人が何人もいること
  • 工場内の説明が分かりやすかったこと

の2つだったと、連絡が入ったそうです。

 

来社して頂いた先方の工場長から、私の勤め先の取締役(事実上社内№2)へ電話連絡が入り、その旨を工場内を紹介した私のところへも連絡がありました。

 

それでは実際にどのように工場内を紹介(説明)したのかを紹介します。

 

会社概要の説明は簡単に

先方からお越し頂いたのは、

  • 取締役工場長
  • 取締役営業部長
  • 営業担当者
  • 加工部門長
  • 設計担当者

の5名の方です。

 

弊社で担当したのは、

  • 取締役
  • 営業主任
  • 加工部門長

の4名です。

 

まず、社内の応接室で会社概要の紹介をしましたが、詳細は後ほどパンフレットをご覧ください。

 

といった感じで、簡単に説明します。

ただ、先方が気にしていたのは、資本金と従業員数、そして取引先メーカーです。

 

大手企業に限らずですが、会社規模の目安として資本金は少し気にしてました。

 

ただ今回の場合は、既に商談会の中で実際の加工技術のことを話していますので、先方が気にしているのは、2つ。

 

  • 実際に加工が出来るのか?
  • 納品対応力はどれほどなのか?

 

です。

 

先方の設計担当者と加工部門長、そして営業担当者は、早く社内設備と加工技術を見たいはずです。

 

そこを汲み取り、早めに社内見学をして頂くことにします。

 

社内全てを見せる必要は無い理由

早速社内の様子を見て頂くことになります。

ここからが弊社の加工部門長と営業主任、私の腕の見せ所です!

 

社内を見学してもらうルートは、

主力となる加工機と、商談会で興味の持たれた加工品や関係のある機械だけ

を見て頂くことにします。

 

その為には、予め準備をしておきました。

 

工場見学で回って来た時には、『まさに今』という状態で、加工機が動くようにセッティングしておきます。

 

多少の時間のずれも考慮して、その機械担当者へ準備しておくように伝えておきます。

 

そして、今回の案件やクライアントの業務内容と関係なさそうな部署は、見学ルートから外しておきます。

 

興味の無いところを見せられたって、つまらないですからね!

 

お客様が求めているのは仕事を任せられるかどうかだった

実際に工場内を見学してもらうと、お客様より質問が出ます。

  • この機械の格納できるツールってどれくらい?
  • 刃物はどこのメーカーのを使ってるの?
  • CAD(設計)に書ける時間とCAM(加工パス作り)にかける時間はどれくらい?

(専門的な用語ばかりですが、製造業経験者だったら聞いた事あると思います)

 

けっこう鋭い質問が飛び交います。

この時です!

 

弊社では、営業主任(今回の営業担当者)は、現場の詳しいことは分かりません。

 

そこで、すかさず

加工部門長や私の方から、具体的な機械や加工的なノウハウの説明をします。

 

そのあとで、弊社の営業から

 

このように弊社では各加工担当者と営業で、進行状況を密接に取れるようにしてますので、急な設計変更や加工対応も出来るような体制を取っております。

 

と、取って付けたような説明を入れました。

 

このような感じで、次の部署を見て頂く時も

 

お客様からの鋭い質問が出た時は、すかさずその現場がわかる人にすぐに答えさせ、お客様に待ち時間(不安に思ってしまう時間)を与えません。

 

今回の工場見学では、たまたま私の担当している機械が多かったので、私もずっとついて回り、ところどころで説明をします。

 

※ただ、実際には機械の担当者ではない機械も、普段その機械を担当している人の様子からあたかも実際に操作しているかのように説明しました。

 

多能工をアピール出来たことが強烈な印象だった

社内見学も終盤にはいると、

先方の工場長より、次の様な言葉がでます。

 

1人で何台の機械を担当しているの?

 

私は、

メインは○○と□□の2台ですが、手が足りない時は△△や◇◇も時々使います。

 

私だけでなく、先ほどの彼は

△△と◇◇がメインとして使っていて、私の担当している機械で、手が回らない時はフォローしてもらってます。

 

という感じで、1人の人が複数台の機械を使うことができ、そのような人が何人もいることをアピールしました。

 

すると、お客様から

すごいね!おたくの会社は多能工な人が多いんだね!

 

という、有難いお褒めの言葉を頂きます。

 

※実際は、そこまで多能工なわけではありませんが、それはここだけのヒミツです。

 

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まとめ

このような感じで、今回の大手企業が中小企業へ工場見学に来た時の対応は、無事に終わりました。

 

その中で、特にアピールしたかったことは2つ

  • 多能工な人が何人もいること
  • 工場内の説明が分かりやすかったこと

です。

 

そして、後日

こちらの狙い通りに

多能工な人が何人もいて、工場内の説明が分かりやすかった

ので、これから宜しく頼みます。

 

という連絡が入り、

来週には、営業担当者を御社へ向かわせますので、

今後とも宜しくお願いします。

 

という嬉しい連絡(新規取引先の開拓)を受けることが出来ました。

 

営業テクニックの一つとして、お役に立てれば幸いです。

 

今回のポイントは、

営業は全てを把握するのではなく、詳しい人に任せる!

です。

 

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