小さなお子様に起きた急な発熱と原因不明な高熱は、蜂巣炎(ほうそうえん)という病気だった。未就学生の子供を持つ親御さんに、小さなお子さんが掛かりやすい病気についての予備知識です。
症状の説明と、早期発見方法の紹介です。
風邪かな?でも薬が全然効かない!という時には一度疑ってみて下さい。
蜂巣炎って何?原因不明の高熱
当時1才半だった娘が、急に40度近くの高熱を出しました。
蜂巣炎(ホウソウエン)と言う皮膚の感染症でした。
もう熱を出すことに慣れっこになっていた私達は『風邪だろう』ということで様子をみていましたが、全然症状が変わらないので、翌日小児科を受診しに行きます。
病院の先生は、やはり「風邪の可能性が高い」ということで、解熱剤のみ処方されて帰りました。しかし、それから2日経っても熱は下がらず、ずっと42度近くの熱を出しています。
これほど小さな体(1歳半)で2日も高熱はただことではありません!
さすがに心配になってその夜、着替えさせるためにパジャマを脱がせると、左足のふくらはぎからつま先まで、真っ赤になってむくんだように腫れあがっています。
「もしかしたら、これが原因かもしれない!」
と、私たちは慌てて総合病院に電話をし、夜間の救急外来を受診しました。
通常の風邪でしたら、高熱の後、咳や鼻水をたらしたりして、熱も引いたり、また上がった利してきます。
総合病院の検査で『蜂巣炎』と判明
総合病院では、小児科の先生と、整形外科の先生が連携をとりつつ、娘の症状を診てくれました。採血をしたりレントゲンをとったりと、娘は終始ギャン泣きの状態で諸検査を受けることに。
その後、2時間ほどして診察室に入ると
「蜂巣炎」といった聞いたこともない診断名が下されました。それは『菌が入って皮下組織に炎症を起こす病気』だそうで、娘も何かの拍子に足に細菌が入ってしまったようです。
娘はすぐに抗生物質の点滴をされ、夜中にそのまま入院となりました。子供の入院というと『24時間付きっきり』という印象があったのですが、この病院は午後~夜8時までの面会と決められています。
その為、翌日から私はその時間だけつきっきりで抱っこしてお互い、ぬくもりと愛情を存分に注いでいました。
そんな時、病院の看護師さんから説明を受けます。
確かに、看護師さんのおっしゃる通りです。
ここは、前日からの子供の看病と心配で寝不足だった身体を、一度休ませます。しかし、自宅へ戻っても、心配でなかなか眠れません。
抗生物質が効いてくれた翌日
夜間外来で診断された病名が分かったおかげで、抗生物質の点滴が効いてくれてます。夜中から翌日の朝には、熱は39度、38度…と少し下がってきたと看護師さんから説明を受けます。
医師の説明では、
と言う説明です。
安心してきたのも束の間、再び不安になる説明を受けます。
入院2日目、菌がどこまで到達しているかの検査をするために、娘はMRIを受けます。
娘はまだ1歳半の赤ちゃんです。それなので、動いてしまいMRI撮影ができません。そこで、動いてしまうのを防ぐため、液体の睡眠薬を飲まされます。
ですが、入院で一人きりになる不安や、医師や看護師に恐怖心を覚えている娘は、寝付いてくれません。結局追加でもう1本、合計2本目の睡眠薬を飲み、ようやく眠りました。
娘はまだ小さいので、睡眠薬といっても決して強いものではありませんので、薬が効いている数十分の間にMRIの撮影してもらいます。
結果を聞いてやっと安心です!
娘を苦しめてた菌が骨まで到達していないことが分かったので、ようやく私たちも一安心です。
長かった入院6日目で退院!
症状もだいぶ良くなり、身体は元気になってくると娘は1人、柵の付いたベッドに独り取り残されることが辛かったようで、面会時間に行くと、目は泣きはらして腫れあがっていました。
面会時間の終わりにベッドに置こうとすると、ものすごく泣き始めるので、こちらも辛くなります。でも、症状が完全に治まるまでは仕方なく、ベッドに寝かせて病院を出るしかありませんでした。
入院3日目にもなると、だいぶ熱は引き、寝たきりだった娘も、起きて『アンパンマン』のDVDなどを観ることができています。
足もすこしまだ腫れていますが、赤みはひきました。
病棟には保育士さんもいたので、日中はプレイルームのおもちゃで、保育士さんと遊ぶことも出来るまで回復してくれてます。ご飯も少しずつ食べられるようになりました。
入院4日目、抗生物質の点滴は終わり、経口の粉薬へと変わりました。もう熱も下がり、回復の状態もいいということで、2日後に退院できると先生から説明があります。
やっと、心底ホッとしました。
6日目、無事に退院し、家に着くとたくさん抱きしめて、涙が止まりません。
現在娘は4歳になりましたが、この時の記憶は全くないそうですが、ひょっとすると、子供ながら親に気を使ってくれてるのかもしれません。
急な発熱と蜂巣炎について
蜂巣炎は、皮膚の毛穴・汗腺・傷口・床ずれなど皮膚の表面から細菌が侵入して、皮膚の奥へと細菌が入っていき、炎症や化膿を起こしてしまう症状です。
身体のどの部分でも発症します。皮膚の表面に感染すると、『とびひ』と呼んだりもします。
一見、風邪のような症状が出てきたけど、手足などの赤みや水疱、腫れなども同時に症状が出て来た時は、『蜂巣炎』という病名もあるということを頭の片隅にしまっておいてもらえると、早期発見になると思います。
- 寒気による震え
- 全身のだるさ
- 38度以上の発熱
- 頭痛や吐き気
- 関節の痛み
などの症状が特徴的です。
風邪と似てますが、炎症による発熱なので、咳や鼻水がほとんど出ないのが特徴です。
小さなお子様の場合は、まだ自分で症状を訴えられません。何かおかしいかも?と思った時は、すぐに「風邪だ」と自己判断せずに、お医者さんへ相談しましょう。
その時に、手足の腫れなどもないか確認して、先生へ伝えるようにして下さい。
少しでもお役に立てれば幸いです。
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